尿もれが心配で骨盤底筋体操をしているのに変化を感じない。
姿勢を意識しても、下腹ぽっこりや腰痛が気になる。
座るといつも足を組んだり、足の甲を床について座ってしまう。
腰痛を繰り返す。
そんな経験はありませんか?
実はそれぞれ別の問題のように見えて、体の中ではある共通点があります。
それが「腹圧(IAP)」です。
セルフチェックしてみよう
自分の腹圧がどのように働いているか確認してみましょう。
下腹部に軽く手をあてて「から咳」か 「ハッ!」 と声を出してみます。
どうでしょうか。
手が外に押し出される感覚はありませんでしたか?
腹圧が適切に働いている場合、下腹部は内側へ軽く締まるような感覚があります。
反対に、ぽこっと外へ押し出される場合は、腹圧をうまくコントロールできていない可能性があります。
それが、尿もれやぽっこりお腹につながることもあります。
もし外へ押し出される感覚がある場合は、腹圧の仕組みを理解し、今できることから取り組んでみましょう。

腹圧(IAP)とは?
腹圧とは、お腹の中に生まれる圧力のことです。
この圧力を適切に保つことで、姿勢を支えたり、呼吸をしたり、体を安定させながら動くことができます。
また、内臓を支える役割にも関わっています。
普段は意識することのない働きですが、私たちの体を内側から支える大切な仕組みです。
腹圧をつくる4つの筋肉
腹圧は「お腹をへこませる力」ではありません。
腹圧は、1つの筋肉だけで作られているわけではありません。
特に骨盤底筋は、尿もれや骨盤内の安定にも関わる大切な筋肉です。
・横隔膜(上のふた)
・骨盤底筋群(下のふた)
・腹横筋(前・側面)
・多裂筋(背面)
これら4つの筋肉がチームのように協力することで、お腹の中に適切な圧力が生まれます。

腹圧を整えるために大切なこと
腹圧がうまく使えていない方には、「スウェイバック」と呼ばれる姿勢パターンがみられることがあります。
骨盤が前にスライドし、上半身が後ろに傾くことで、お腹が前に出て見える姿勢です。
このような姿勢では腰への負担が増え、腰痛につながることがあります。
また、この状態では背骨の動きが制限され、腹圧をうまく使いにくくなる場合があります。
腹圧を使うためには、まず背骨がしなやかに動くことが大切です。
そのうえで、丸めた姿勢を支える力を身につけていきます。
この順番が、腹圧を取り戻す近道です。
まずは背骨の感覚を呼び戻すことから始めましょう。
背骨の動きが整うことで、骨盤の位置も整いやすくなります。

1、エッグロール運動
① 床に体育座りをして、手は膝裏を持ちます。
② 背中を丸め、おへそを見るようにします。
③ その姿勢のまま、背骨を感じながら息を吐き、ゆっくり後ろへ「ゴロン」と転がります。
※あごを上げると頭をぶつけやすいため、あごは軽く引きましょう。
④ 背中を丸めたまま、息を吸いながらゆっくり元の姿勢へ戻ります。
10回繰り返しましょう。

2、腹圧エクササイズ
① 四つん這い姿勢になります。
鼻からゆっくり息を吸い、お腹を膨らませます。
② 背中を丸めながら、息を吐きます。
③ つま先立ちになり、膝を床から浮かせます。
息を吐き切った状態をキープします。
④ 5秒キープを10回繰り返しましょう。

おわりに
「頑張っているのに変わらない」
「何をしても改善しない」
そう感じているなら、努力の方向が少し違っているのかもしれません。
もしかすると、体を支える土台である「腹圧(IAP)」という視点が抜けている可能性があります。
特に産後や年齢による体の変化では、骨盤底筋だけでなく腹圧を含めた“体幹の協調”が大切になります。
まずは「腹圧」という視点から、体の使い方を見直すことから始めてみましょう。
理学療法士ラビ


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